日韓共通で研究すべきは、現代史よりも古代史byharadatakeo
最後に、日韓国交正常化50周年を機に、提案したいことが一つある。それは、日韓共同での歴史研究である。

歴史研究といっても、日本の植民地支配や慰安婦問題といったことではない。「謎の古代史」を共同で研究するのである。

日本の古代史は、謎だらけである。『古事記』『日本書紀』に書かれた日本の建国神話はどうやって形成されたのか? 卑弥呼が統治したという邪馬台国はどこにあったのか? 大和王朝とは何だったのか? 4代にわたって日本を牛耳った蘇我氏とは何者か? 聖徳太子はなぜ隋の皇帝に非礼な書を送ったのか? 大化の改新とは何だったのか? 白村江の戦いはなぜ起こったのか?

日本の歴史学者たちは、こうした疑問に対して、日本人の誰もが納得するような解答を与えてこなかった。それはひとえに、狭い日本列島の枠内だけで日本史を解釈しようとしてきたからに他ならない。

私は昨年秋に、福岡県宗像市に数日間滞在した。その時、朝鮮半島から日本列島に舟が無事に着いたことを天に感謝した宗像大社を見学したり、玄界灘から朝鮮半島方面を眺めたり、地元の学者の話を聞いたりしながら、「国境のなかった古代」に思いを馳せた。

そこから韓国人学者たちが書いた論文を読み始めたら、かつて高校で習った「日本史」とはまったく異なる世界が展開されていることを知って驚愕した。当時の朝鮮半島と日本列島を「一つの生活圏」と考えれば、「日本古代史の謎」の多くは解けるのである。

折りしも日本に残る韓国文化に関しては、日韓国交正常化50周年を記念して、韓国文化院が『日本の中の韓国文化』という45分ほどのDVDを製作した。それを観ても、古代における「日韓一致」がよく分かる。

ともあれ、これから日韓共通で研究すべきは、現代史よりも古代史である。古代史研究が進み、「日韓同源」だったというところから、両国の和解が進めばと願う。