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決算発表が本格化 PART2
きのうでNYダウは下げ幅の「3分の2戻し」を達成し、日経平均も「半値戻し」を達成した。NYダウは9月19日の史上最高値1万7350ドル(ザラ場高値)に対して、きのうの終値1万7005ドルなので、もはや最高値圏まで戻ったといって差支えないだろう。

やはり10月末に集中する米株式投信の決算対策売りが、米国発の世界同時株安の根本的な原因だったと考えざるを得ない。今日の夜のFOMC(連邦公開市場委員会)では、粛々とQE3の終結を決めることになるのだろうが、先週末に当欄で「NYダウが半値戻しを達成して、私は全値戻しも時間の問題だと考えている」と書いたように、来月初めにも再び米国株は最高値更新にトライすることになりそうだ。

一方、日本株の戻りが鈍いのは相変わらずだが、これも何度も書いたり喋ったりしているように、来月11日に予想されるTPP首脳会合の結果次第で、一気に年初来高値更新に進む可能性は十分ある。もちろん、TPPを大筋合意か、基本的要素合意することが大前提だ。逆に、それができなかった場合は、株価の急落に備える必要がある。

今日、甘利TPP担当大臣が、一昨日までシドニーで開かれていたTPP閣僚会議で何ひとつ進展がなかったにも関わらず、11月8日のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)閣僚会議に合わせて、再度TPP閣僚会議を開催すると表明した。米中間選挙が4日に終わるだけに、次回の会合は劇的な進展が見込まれる。

つまり、8日のTPP閣僚会議の進展状況を見てから投資戦略をたてても、間に合うということだ。11月10日・11日は月・火なので、2日あれば買いポジションの整理や積み増しも十分可能だろう。結果がどうなるにせよ、この2日間の相場はそうした思惑を持つ大口投資家のポジション調整で、嵐のごとく大荒れになると予想される。

もっとも、一番相場が動くのは結果がわかる12日になるのだろうが、大勢は事前のマスコミ報道で、ある程度は判明するだろう。多くの日本人投資家にとって、一生のうちで何度も経験できないような大相場がやってくる可能性があるので、いまはそれに備えて、機敏に動けるよう、準備を怠らないことである。
まさかの日銀追加緩和で年初来高値更新
日銀追加緩和の第一報がもたらされたのは、午後1時40分過ぎのことだった。ちょうど日経225先物をパソコンの画面に表示させながら、来週火曜日発売の日刊ゲンダイの原稿に取り掛かるところだったので、225先物が一気に400円高、500円高と急伸して行くのを見て、すぐに日銀が追加緩和を決めたのだとわかった。

結局、日経平均は現物で755円高の1万6413円と年初来高値をほぼ1カ月ぶりに更新して終わったものの、午後4時半から始まる夕場(ナイトセッション)では、さらにそこから200円高の1万6620円(午後5時現在)まで上がっている。つまり、きのうの終値に比べると950円高ということだが、それだけ今回の追加緩和は大サプライズだったということだ。しかも、欧米の機関投資家は一部のヘッジファンドを除いて寝ている時間帯なので、ヘッジ分を含めてショートカバー(空売りの買戻し)が全然間に合っていないはずだ。おそらく連休明けの火曜日は、大変なことになっているのではないか。

今日は量的緩和関連の最右翼に位置付けられているアイフルとケネディクスが揃って一時ストップ高し、大引けでもアイフルがストップ高目前の77円高、ケネディクスが73円高で、ともに東証値上がり率ランキングの2位、3位となった。アイフルと同じくノンバンク株では、値上がりランキングの7位にリースのFPG、15位にアコム、20位にSBI、22位にオリックス、25位にポケットカード、30位にアプラスがランクインした。

不動産株も6位に三菱地所、11位にテーオーシーなど、上位30社に13社ランクインしている。この点でノンバンクではきのうの決算発表が芳しくなかったものの、オリコ(8585)の出遅れが著しいと言える。オリコはアベノミクス相場の初期に、2カ月で145円から439円まで3倍に化けた実績がある。今日は192円から234円までぶっ飛んだが、7月の高値298円は射程圏に入るだろう。

円安も急速に進んでいるので、値がさの輸出関連を含めて、10月に大きく下押しした銘柄のリバウンドを取りに行く局面だと思われる。
米で「ねじれ議会」が解消、TPP交渉が加速か
2014 年 11 月 5 日 by ヤマモト

4日の米中間選挙は上下両院で共和党が過半数に達したようだ。これにより、「ねじれ議会」が解消して、以前から共和党が強力に推し進めているTPP交渉が加速するだろう。まずは今週末8日に北京で開かれるTPP閣僚会議で「お手並み拝見」と行きたいところだが、その結果がマーケットに反映されるのは週明け10日、11日の2日間に限られる。

というのは、以前も書いたが、11日火曜日(おそらく場が引けてから)にはTPP首脳会議が開催されるからだ。ここで大幅な進展がなければ、再びTPP交渉は仕切り直しということになる。個人的には、少なくとも「基本的要素合意」までは到達すると見ているが、交渉の行方次第では日本株の急反落もありえるので注意が必要だ。

前回取り上げたオリコは、火曜日に買い人気が殺到して12%高で始まったものの、ほぼ寄り付き天井になってしまった。今日はきのう賑わったアイフルやケネディクスなどが急反落する一方で、オリコは1円高ながらプラスを維持して引けた。オリコは基本的にTPP関連の主力銘柄の1つと見ているので、個人投資家やヘッジファンドなどの目先筋ではなく、機関投資家の腰の入った買いは11日のTPP首脳会合後に見られるのではないかと予想している。

もちろん、TPP交渉が大幅に前進することが大前提である。TPP交渉の最大のネックとなっていたのは、オバマ大統領率いる民主党だったので、選挙が終わった以上、TPPそのものに反対している最大の支持母体の労働組合や中小企業に過度の配慮をせずに交渉が進められるし、自由貿易を標ぼうする共和党が上下両院の過半数を握ったことで、逆に議会の圧力で交渉を進めることも可能になる。

TPPはアベノミクスを進める上での「錦の御旗」になるため、岩盤規制の緩和や国家戦略特区の推進になくてはならない武器になる。この点で、決算発表シーズンが終わる今月17日以降は、ノンバンクや不動産株をはじめとする規制緩和関連株が相場の柱に浮上すると私は予想している。

この意味で、今週から来週にかけては、ノンバンクや不動産株、医療関連株などの押し目を狙うチャンスにンなるのではないか。また、TPPが進めば、一段の円安も想定されるから、輸出関連株の押し目も狙い目だろう。