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株、8000円台前半まで下げも カブドットコム証券執行役営業本部長 臼田琢美氏
日経平均株価は先月半ばからの急上昇で調整局面に入っており、今後8000円台前半まで下げる場面もあるとみている。企業決算や国内外の経済指標を通じて、実体経済の一段の悪化が食い止められる兆しが出てくれば、秋ごろまでに1万〜1万1000円程度まで上昇するのではないか。

 市場では景気の先行きに対する極端な悲観論が後退し、先月後半から投資家心理が改善しつつある。個人投資家に物色意欲が出てきているのが最大の変化だ。これまで個人は買い戻しが中心だったが、このところ循環物色的な動きも見られ、現物株、信用取引ともに買いが増えている。

 このムードが続くかどうかは企業の今期の業績見通し次第だ。最悪期は脱したとの見方がある一方で、大きく改善するとの期待感も薄い。日本株の割安感も薄れており、業績による銘柄の選別が進みそうだ。

 注目は新興国だ。中国やインドなどの人口大国で生活水準が向上し、衣服や医薬品といった日用品の市場が広がれば、幅広い銘柄に恩恵が及ぶだろう
株価指標国内の指標(日経引用)
株価指標国内の指標(16日)
※営業日はリアル更新、TOPIXは20分遅れ
日経平均株価(円) 8,755.26 ▲ +12.30
日経平均先物(円)
  大証,09/06月 8,750 ▲ +10
TOPIX 832.04 ▼ -3.21
日経300 168.56 ▼ -0.71
日経500平均(円) 740.90 ▲ +0.66
日経JAPAN1000 972.29 ▼ -3.61
日経ジャスダック平均(円) 1,031.37 ▼ -0.49

国内の株式指標

世界の指標
NYダウ(ドル)

8,029.62 ▲ +109.44 15日 終値

ナスダック

1,626.80 ▲ +1.08 15日 終値

世界の指標
個人、中国株に回帰=北松円香(09/4/15引用)
 日本の個人投資家が、再び中国株投資に動き出している。中国株の個別株の取引量が持ち直し、中国株指数に連動する株価指数連動型上場投資信託(ETF)も信用買い残が膨らんでいる。金融危機を経てなお、日本より明るい経済成長シナリオを求める個人の海外志向は根強い。

 「今日、明日にも2、3銘柄買いますよ」。60代の個人投資家のSさんは、久しぶりに中国株投資を再開するつもりだ。中国の製造業購買担当者景況指数(PMI)など、経済指標の改善がきっかけになった。

 以前投資した中国株で買値の3分の1に下がった銘柄もあるが、「BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の中で最初に景気が回復するのはやっぱり中国」。今年2月から3月にかけて、塩漬けになっていた約300万円分を売却し、資金を確保した。「高速鉄道の車両需要が見込める中国南車や、ネット系で若者の利用が伸びそうなテンセントホールディングスなどに投資する」という。



 Sさんのような個人投資家が再び増え始めている。中国株取引に力を入れる藍沢証券、東洋証券、内藤証券、ユナイテッドワールド証券の顧客売買代金の推移をまとめてみた。

 「株価の急落に驚いて、個人資金は預金などに逃げていた」(東洋証券)。売買代金は上海総合指数や香港のハンセン指数の下落と足並みをそろえて07年11月から減り始め、今年1月に115億円まで減少した。ところが直近の株価上昇や中国の景気対策効果への期待が追い風になり、「3月下旬からは、1日当たりの注文量が2月比で倍増している」(ユナイテッドワールド証券)。

 中国株ETFの売買も活発だ。国内で上場する2本の中国株ETFの信用買い残を信用売り残で割った信用倍率は、10日時点でそれぞれ5.93倍、4.66倍と高水準。投資家が一段高を予想していることを示す。

 一方で日本株(3市場合計)の信用倍率は0.93倍だ。株価上昇につれて売り残が膨らみ、買い残を上回ってきた。個人は日本株の回復には懐疑的だが、中国株の上昇は素直に追う。人口減が続いて経済成長率も低い日本に比べ、「中国は消費が拡大するはずだし、将来は円に対して元が上昇する期待も持てる」(40代の個人投資家、Kさん)。

 足元の中国経済には不透明感もぬぐえない。「親せきが勤めている合弁企業で、残業が激減したようです」。華東師範大学(上海)の客員教授でもあるカリヨン証券の加藤進チーフエコノミストは3月上旬、学生からこんな話を聞いた。輸出落ち込みの影響を感じ取ったという。

 3月の中国の輸出額は半年ぶりに前月比で増加に転じたものの、前年同月比ではマイナス17%。追加景気対策への期待が強いが、加藤氏は「公共投資の主体は地方政府。沿岸部で十分な資金調達ができているかどうかに注意が必要」と指摘。さらに「家電などに補助金を出しても、低価格商品の需要が刺激されるだけ」ともいう。

 香港株を巡っては「いったん利益確定売りのタイミング」との声も聞かれる。ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの船渡伸一最高投資責任者(CIO)は「香港市場は米国株との連動性が強い。買い手がかりが途切れ、上値は追いにくい」と話す。個人の「中国志向」が報われるかどうか、結果が出るまでにはしばらく時間がかかるかもしれない。
「5月解散」説、与党ざわめく 予算重視の首相よそに
 2009年度補正予算案に民主党が強く抵抗すれば衆院解散も辞さないとした麻生太郎首相の記者会見での発言を機に与党内で「5月解散」を巡る論議がにぎやかになってきた。発信源は親麻生、反麻生両勢力にまたがる。安定政権を目指す首相の真意をよそに、様々な思惑をはらんで解散発言が独り歩きしている。

 「延ばし延ばしにするよりチャンスがあればすぐに解散したほうがいい」。首相の会見が終わった3月31日夜、都内のフグ料理店で自民党の青木幹雄前参院議員会長は森喜朗元首相に説いた。傍らの山崎拓氏はうなずいたが、首相を支える森氏は「この経済情勢では解散は夏でいい」と異論をはさみ、一堂に気まずい空気が流れた。日経引用
株、悪材料の出尽くし


 日経平均株価は今後1、2カ月は7500〜9200円前後でもみ合うだろう。国内外の景気・株価対策を支えに過度な下値不安は和らぎ、3月中旬からの反騰でいったん底入れしたと判断している。ただ米金融機関は資産査定の真っ最中で、金融問題が大きく改善したわけではない。米自動車大手の再建計画の行方も不透明で、この2つの課題に前進がみられるまでは不安定な展開が予想される。

 投資家が懸念しているのは、金融大手の損失がどの程度膨らむのかつかみきれないことだ。米政府の不良資産買い取りプログラムが最大1兆ドルの枠を準備したが、国際通貨基金(IMF)は世界の損失額を2.2兆ドルと推計している。額がさらに膨らむ可能性もある。大胆な政策対応が今後も必要に応じて取られると期待しているが、金融問題の先行きが読めないうちは本格的な新規資金の流入は期待しづらい。

 逆にいえば、金融機関の財務問題が前進すれば株式相場は本格的な上昇局面を迎える可能性が高い。今は市場全体が悪材料の出尽くしを待っている状況だ。目先は米金融機関や国内企業の決算発表、米自動車大手の再建動向など不安材料が残っているが、短期的な下押し局面は買いの好機ととらえたい。日経引用